槍ヶ岳 平成22年5月2日〜4日

5月1日新宿23時発のさわやか信州号で出発、何日も前から準備物の確認パッキングの確認とワクワクしながら小学生の遠足待ちのようでしたがいよいよだなという気分です。予定よりも少し早い5時40分頃に上高地バスターミナルに到着。何となく空気というか日常の雰囲気と違うような感じがしました。 
朝食をすませ身支度をしていざ出発しようとしたらストックがザックから外れかけてもたもたしていると現地の監視員らしき人から「どこの山にいくのですか」と声をかけられ「槍ヶ岳」と答えると「ストックはピッケルの代用にならないから山小屋の人に確認してからあがりなさい」とアドバイスを受け、やはり見る人が見ると心配そうに見えるのかなと思いました。

歩き出してすぐに河童橋があり、そこでは絵を描いている人がいたり写真を撮っている人がいたりと早朝でも結構人がいました。木道のあるコースを歩いて進み雪のかかった山々が身近に見え北アルプスに来たんだという実感がわいてきました。明神館、徳沢と進み横尾で昼食をとり沢沿いに歩いていくと左に屏風岩をながめ、槍見沢でちょこっと槍の穂先を見て思わず「もうすぐ行くよ〜」と心の中でつぶやいていました。雪が多くなってアイゼンが必要かなという気もしましたがそのまま進み13時50分槍沢ロッジに到着。ここで幕営代2日分一人1,000円を支払い、水の補給とビール(ロング缶750円)を購入このとき小屋の人からテント場まで20分くらいと聞き、それなら2本と欲張ったのが運のつき、20分たっても30分たってもたどり着かず重くなったザックがずっしりと肩と足にのしかかり1時間近くかかってやっと到着。ほっとする間もなくテントの設営にはいりベテランのメンバーはこういう時の動きが違うなと感心しつつ場所をならしていると青木さんの私物のスコップが折れてしまいました。幸い隣でテントを張っていた岐阜から来たと思われるグループからスコップを貸してもらい場所均しをして無事設営完了やはり道具がひとつだけというのは怖いなと思いました。さてお楽しみのひとつの夕食の時間になり準備をしていてテルモスのお湯をと言われたとき私はパッキングでいっぱいになったので今回持ってきませんでしたと言うと山には必需品と過去の笑い話を交えて聞かされ又ひとつ参考になりました。食材を出していると匿名女子がふきのとうを数個だして「途中でひろってきた」とのこと国立公園内なのでこっそりとうどんすきの中に入れて証拠隠滅をはかりましたがほろにがくてとてもグッドでした。ビールで乾杯して魚の干物、漬物、乾物等のつまみがみんなのザックの中からいろいろ出てきて感心するやらおいしいやらでババ平の夜は更けていき明日にそなえて就寝。

5月3日快晴
7時20分いよいよアイゼンを装着して出発。大曲を過ぎ一つ目の壁のような斜面を登るとやっと槍ヶ岳が見えてきました。アタックザックで荷物は軽いはずなのに雪の斜面はキツイ。一歩一歩がなかなか進みません小屋の屋根が見えると言われ上を見ると右手に山小屋がある「もうすぐかな」と思っていると少し屋根が見えるだけとのこと。よく見るとその先にほんとに少しだけ屋根が見えており「まだまだ先だ」とめげそうになります。ただここらあたりからの眺めは苦労して登っているだけあって素晴らしく「これがご褒美かな」と思いながら歩みを進めました。

12時30分頃槍ヶ岳山荘に到着、目の前に槍の穂先が見えます。登っている人もいますが鎖場も雪で埋もれピッケルで確保しながらの様子でした。私の技量、装備では危険だなと思いましたし青木さんからも今日の槍は危なそうだし、ここまできたら十分じゃないかなと提案され4人で目標達成の握手で成功を祝いました。景色がとにかく素晴らしい「とうとう来ちゃったよ〜」と心の中で叫んでました。昼食をとって記念撮影をしてから名残惜しいけれども13時10分頃下山開始。
 
急斜面のところで青木さんが尻セードを始め、私が続いていき小田切さん石谷さんもレインウェアをはいていないのに次々と滑ってきました。これは楽しいし早いし15時20分頃にはテントに戻ってきました。明るいうちに外で乾杯をしようと非難小屋のそばでビニールシートを敷いてビールで乾杯しているうちに陽が翳ってくるとあっという間に寒くなり早々にテントに戻り夕食の準備にとりかかりました。今夜のメニューはカレーライスと青木シェフの海草サラダシーチキン和え、もろきゅーインスタント味噌汁の素和え、ソーセージときゅうりの塩もみ等でバーボンの雪割りがすすんでしまいました。

5月4日 朝食後撤収。「楽しい時間はあっという間だな」と思いながら準備を始めテントをとると青木さんが寝ているところの雪が解けてびしょびしょ。マットも無かったしこれじゃ寒いわけだとシュラフの下に敷くマットの重要性を再確認することに。
撤収完了後記念撮影をして槍ヶ岳方面に手を振り別れを惜しみつつ7時5分出発。
7時30分槍沢ロッジに寄って水の補給をして横尾、徳沢とすすんでいくと明神館の手前あたりで猿のグループが食事をしていました。すぐそばにいても気にせずのんびりとしていました。
12時10分頃明神館をでて1時間程でかっぱ橋に到着、人・人・人とにかく人だらけで上高地の人気の高さを感じます。
13時15分頃上高地バスターミナルに到着後すぐに切符を購入してお風呂へ直行しサッパリしたあとはお決まりのビール、上高地→新島々→松本→立川とバス電車を乗り継いで無事帰宅の途に。

参加申し込みをしてから行けるぞという期待と大丈夫かなという不安の交差するなかメンバーに恵まれて楽しく思い出作りができました、ひとりで山歩きをしていたらこんないいところには来れていないだろうなと、会に入って良かったとつくづく思います、参加者のみなさんありがとうございました。(鈴木記)

参加者 CL青木、SL石谷、小田切、鈴木

行 程 

5月1日 23時新宿発〜5月2日 5:40上高地バスターミナル6:30出発−8:20徳沢−10:45横尾−13:50槍沢ロッジ−15:15テント場

5月3日 7:20出発−12:30槍ヶ岳山荘13:0015:10テント場

5月4日 7:05出発−9:40横尾−10:45徳沢−13:08河童橋(入浴)
       15:15上高地発〜新島々〜松本(スーパーあずさ)〜立川〜西国分寺〜北朝霞〜21:50ふじみ野

経費:交通費¥7000(さわやか信州号)、松本電鉄上高地〜松本¥2400、松本〜北朝霞(スーパーあずさ利用)¥5990
    共同食¥1000(4食)他、 計@約¥20000

 
河童橋より出発

前穂が眩しいです 

静かな池の朝
 
梓川右岸の木道散策路

 槍沢ヒュッテ
 
ババ平にようやく到着
 
2日目朝−元気そうだね
 
大曲から更に勾配が急になります
 
常念岳
 
ついに槍の穂先ダ!
 
常念岳と蝶ヶ岳
 
槍ヶ岳山荘

 
 

 槍の穂先を振り返って

 雪紋(羊のようだネ)

2日目夜も御馳走が並びました

 テン場に感謝して(最終日)

 ババ平の朝

槍沢 

ヤッパリ沢は癒されます ネ

 明神岳と色付いたケショウヤナギ
 
ふきのとうのカップルだヨ

ニリンソウが 咲き始めました
 
猿が食事していました
 
明神

 綺麗な沢には水草が

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