会津駒ケ岳・下の沢2012.8/15〜18
参加者:CL青木、佐々木、鈴木
コース:15日 PM10:00富士見市出発=南古谷ベルクにて買い出し=久喜IC=西那須野IC
=桧枝岐会津駒ケ岳登山口B停駐車場16日3:00着(テント泊)
16日AM5:30起床、6:00発=滝沢登山口駐車場、6:30出発〜竜ノ門の滝遊歩道
〜竜ノ門滝(2段20m・30m)手前(左岸を大高巻き)7:40〜9:30〜第1ゴルジュ
〜源六郎沢分岐12:30(ビバーク泊)
17日6:30出発〜第2ゴルジュ〜8mくの字の滝7:40〜12m滝右岸高巻き8:20
〜第3ゴルジュ8m簾の滝14:40左岸高巻き〜15:00夕立・落雷発生(待機)
〜15:40夕立治まる・増水確認〜そのまま左岸を直上しビバーク地を探す
〜18:30緩傾斜地にてビバークとする〜休息及び仮眠
18日1:10電話連絡開始〜3時間半の間に40回程の電話応対。
3:30大澤氏に福島県警に救助要請連絡〜以後仮眠及び1時間毎に連絡。
県警との連絡も1時間毎〜8:28大澤氏よりヘリが8:30出発予定連絡有り
〜ビバーク地撤収開始〜9時過ぎ防災ヘリコプター捜索確認
〜赤の目印制作後発見されるようにアピール開始〜9:50過ぎヘリコプターに発見
〜10:05鈴木(1名)ピックアップ〜10:30残り2名ピックアップ
〜11:00桧枝岐村アルザ到着〜警察事情聴取〜桧枝岐村役場挨拶〜12:00帰路
〜17:00富士見市着
8月16日
6:30、3人で出発。天気もまずまずの晴。気圧が不安定の為か、山間のせいか少し涼しい。
7:30 入渓後1時間、重い荷物と睡眠不足の為、足取りが重い。早速休憩。出発後竜ノ門の滝手前の釜。滝こそ見えないが下段の水しぶき が勢いよく飛んでいるのが見える。左岸斜面に僅かに踏み跡発見。ガラガラの斜面を大高巻き。2時間近くかかって沢に戻る。第1 ゴルジュに入り滝の連続だ。
10:50 10m滝では左岸から滝の際ぎりぎりをSA氏がリードし残2名通過。リュックの重さで快適とは言えないが無事にゴルジュ通過。
12:10 昼食・休憩。残る行程と時間・体力等を考え当初の予定は無理と判断し手前のビバーク敵地で泊を検討。
13:00 手前の二俣で泊とする。まずは大休止。宴会用の食事を冷やし、各自、沢で水風呂を堪能。
15:40 食事の用意も終わり、宴会開始。薪も沢山あり、アルコールもたくさん、肴もいっぱいあって時間の許す限りに沢泊を堪能。19時 近く就寝。
17日
5:30 起床。朝食後、6:30出発。ゴーロを40分ほど歩いた第2ゴルジュの入り口には2m程の雪の塊があった。SAさんがヤホホと掘って遊 んでいる。ぬめった岩で多少不安があるが10m前後の滝も何とか通過。出口近くの12m滝はさすがに登れそうもなく右岸を巻く事に なるが、巻き道も不安定な場所でS氏が先行するが途中で立ち往生。CLが別にトライしビレイ点を確保、両S氏を確保。ゴルジュ突 破は14時近く。最後の滝連続帯に。
14:45 源六郎沢第3ゴルジュ8m簾の滝。ここも登れずに左岸へ高巻き。猛烈な竹藪との戦い後、落雷・夕立発生(15:00頃)。
15:40 やっと天候回復。尾瀬方面には見事な虹が出ている。耳を澄ますと『ゴー〜』というものすごい音が沢の方から聞こえる。沢増水 確認。僅かに見える沢ではコーヒーにミルクが溶けていくような色で水が流れ凄まじい程の水量が流れている。
不幸中の幸いであろうか、落雷と増水に免れた。
時間的に遡行は無理と判断し、ビバーク地を探し会津駒ケ岳東方2098mピーク下、斜面をそのまま直上。猛烈な藪との再びの戦い 後18:00頃緩傾斜地にてビバークとする。とりあえず、フライシートで屋根を作り身柄・荷物をスリングでアンザイレンし休憩と する。
18日
1:10 夜間の方が電波状況が良いかと判断し、会員・埼玉県救助隊長・理事長と電話し、武笠理事長と繋がったのでメールにて相談。武笠 理事長より会員大澤宅に連絡。
食料と水も多少あるが、登山道の無い方の稜線に上がっていて沢の水量は落ち着いているようだが、約300m下降して沢に戻って登 る事も危険と考え、大澤氏と連絡後状況判断し、救助要請する。一段落しCLは仮眠とし、以後の電話連絡はSU氏に委ねる。警察に 110し場所の確認もあまりうまくいかないようだ。
木間越しの稜線に駒の小屋が見えている。恐らく小屋が近くにあったので電波の状況が良かったのかも。後2kmほど頑張れれば・・・。8:30 大澤氏の連絡からヘリコプターでの捜索を聞き、身支度を大急ぎでかかる。
9時過ぎ 防災ヘリを確認。あわててSUさんの赤のシュラフカバーをテントポールにつけて場所をアピール。ヘリは沢沿いばかり捜索中であ ったが3往復後ちょうど近くを通過中に気づいてくれたのか9:50頃防災ヘリに赤のシュラフを目印に振り上げ発見される
10:05 一人目ピックアップ。
10:30 残り2名ピックアップ。全員無事に桧枝岐村アルザに到着。 警察等の取り調べに応じ、駐車場まで送ってもらう。
消防団出発とまでいかなくて良かったが感謝の礼を伝えに桧枝岐村役場に顔を出し12:00帰路に就く。
計画立ち上げがいつもの様に突発的(仕事の関係で予定が立たない)な為、情報が少なかった。
ガイドブックにはあまりにも簡単な説明の為、沢のグレードを軽視した感があった。
人気の沢ではあるが、一般の登山に比べ、入るパーティーは確実に一ケタあれば良い方で今回も入渓者は我々だけのようだ。滝も10m前後が多くあり、幾度となく高巻き・大高巻きをしいれられた。岩場もぬめったところが多く、また、残置もほとんどなくルート決定が難しかった。20kg近いザックと技術及び体力がついていけなかったのが最大の問題だったのかも。
救助要請するにあたり、まだ体力的には余力があったが最悪の事を考え救助要請に踏み切った。
恥ずかしいや恰好悪いという気持ちを捨てて安全第1を考え救助要請する事を考えて良かった。
残念ですが失敗に終わった沢遡行記でした。
今回、携帯電話用の充電池(単3乾電池2本使用)が大変役に立ちました。
また、携帯はオフから立ち上げた直ぐが一番ロケーションが良かったです。
通話よりメールやショートメールが一番有効でした。
ぜひ、今後参考にしてください。
滝沢登山口入口にて |
竜ノ門の滝遊歩道入口 |
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竜ノ門の滝手前・奥に 下段のしぶきが右より |
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5mCS |
10m |
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食材を冷やしてます |
水風呂を楽しむSAさん |
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シーチキンと玉葱和風サラダがメイン |
1日目の宴会 |
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雪塊にヤホホ |
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8mくノ字の滝 |
12mを行くSAさん |
立ち往生のSAさんとCL(左) |
3m−シャワークライム |
8m簾の滝 |
夕立後の虹 |
救助してくれた防災ヘリ |
帰還する防災ヘリとSAさん(左) |